[スタッフ] はい、こちらがお客様から交換を承ったゲームメダルです。ここだけでなく、園内の全てのクレーンゲームでご使用いただけますよ!
[player] わかりました、ありがとうございます。
[-] 今日は、あちこちに設置されている暇つぶし機ことクレーンゲームをのんびり巡るつもりだ。
[-] スタッフさんからゲームメダルがぎっしり入った小さなカゴを受け取り、サービスカウンターを後にしようとしたタイミングで、見覚えのある二人組がこちらに向かって歩いてきた。
[player] 奇遇だね、千織、璃雨さん。二人もクレーンゲームをしに来たんだね、一緒にどう?
[三上千織] ……嫌よ、千織はバカとは一緒に遊ばないわ。
[九条璃雨] 同じく、結構です。
[player] え……?
[九条璃雨] すみません、クレーンゲームのゲームメダルを五十枚交換したいのですが。
[スタッフ] ああ、あなた方でしたか。あの、実は、本日のお二人の挑戦回数でしたら、直接ぬいぐるみと交換できるのですが、いかがですか……?
[-] スタッフの示す方向を見ると、親切なお知らせが書かれた看板が立っていた。
[player] 「100回連続でクレーンゲームに失敗したお客様には、お好きなぬいぐるみをもれなくプレゼント!」
[player] ……そういうことか。
[-] クレーンゲームに百回も挑戦しているのに、何も成果を得られていない今の状況は、千織にとって受け入れがたいことなのだろう。
[-] 千織を見ると、窮状を暴露され、案の定顔を真っ赤にしていた。
[三上千織] ぐ、ぐぬぬ……あんたなんかに知られるなんて……璃雨!
[九条璃雨] はっ!
[player] 待って待って、このことは口外しない、約束する。あのさ、口封じする前に、チャンスをくれない? 私がぬいぐるみをゲットしてあげるよ!
[三上千織] ふん、あんたが? こういうの得意なわけ?
[player] それは……
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