俺は善良な婚約者と彼女の母と、幸せな一生を過ごすはずだった。カルメンがいなければ、俺の生活が狂うことはなかった。
彼女は魔女だ、俺は魔女に惑わされ全てを失った。
それなのに、彼女は心変わりした! 俺の最後の尊厳を踏みにじり、ドブに捨てた!
俺のこの怒りは、当然のものだ!
[player]……よかろう、この魔女め!
俺はナイフをカルメンの胸に刺した。この血で俺は復讐を遂げた!
[player]さぁ、俺を捕まえてくれ! 彼女を殺したのは俺だ!
俺はカルメンの身体を抱え、天を仰いだ。カルメンの周囲に散らばったバラの花びらが風に舞い、彼女の魂が解き放たれたことを表現する。
これが私の選択。サラを勝たせるために、ドン・ホセの人生を最後まで演じきった。
観客たちのため息の中、幕が降ろされた。
[オレヴィ]結局、いつも通りだったね。
[サラ]残念ね、オレヴィ。
終演後、観客投票の結果は相変わらず二人の引き分けだった。
[オレヴィ]まぁ、まだチャンスはいくらでもあるさ。君がその気にさえなれば、「Musae」はいつでも君を迎えるからね、サラちゃん。
[サラ]ふふっ、考えておくわね~。
[オレヴィ]そうだ、君は次も出演するのかな?
[player]え、私?
[オレヴィ]一ヶ月しか練習してなかったのに、あそこまで出来るとは。君、なかなか才能あるよ。
[オレヴィ]次も出ておくれよ、その方が面白いから。
[player]いやいやいや、二人の勝負に何度も首を突っ込む訳には……。
[サラ]そうよ、二人いるとこっちがより有利になるわよ。
[オレヴィ]難しい方が挑みがいがあるってものさ。じゃ、次もよろしくね。
そんな約束を残して、オレヴィさんはサーカスを去った。
[サラ]最初で最後の共演、じゃなかったみたいね、あなた。
[player]ま、まだ続くのか……。
まぁ、今後のことは置いといて、今は勝利を祝おう。
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